Sallie Martin(サリー・マーティン)

(出典:AAREG

”ゴスペルの母”/サリー・マーティン(Sallie Martin)

サリー・マーティンとは

1895年 ジョージア州のピットフィールドで生まれたサリー・マーティンは幼少期からバプテストとして育った。

やがて20代で結婚して家族でシカゴへ移住するようになるが、ほどなくして離婚。

その後シカゴで独りホーリネス教会で歌い始めるようになった。

ゴスペルを普及させた才能

そのシンギングスタイルとしての特徴は、決して音楽的にキレイな歌い方ではなかったが、トーマス・A・ドーシーのオーディションを受け、自分を売り込むことに成功する。

商才があったと言われるサリー・マーティン。1930年代にはドーシーと共にゴスペルを広めるビジネスパートナーとなり、マヘリア・ジャクソンと同じようにドーシーの曲を歌い続けた。

そしてゴスペルの合唱団である『ゴスペル・コンヴェンション』を仕切り、全国へゴスペルを繁栄させた功労者としてその名を馳せるのである。

また、ドーシー以外にもルース・ジョーンズ(後のダイナ・ワシントン)やロベルタ・マーティンたちと活動を共にした。

1940年代になると、ケネス・モリスとゴスペル最大の出版社を結成し、ここでもその商才を発揮した。ゴスペル・シンガーである反面、実業家で慈善活動家であったというのが彼女の特徴でもある。

1960年代には公民権運動に参加

1982年 映画『マザー』に出演

1991年 ゴスペル殿堂入り

 

 

サリー・マーティン・シンガーズ結成

ゴスペル初の女性グループであるサリー・マーティン・シンガーズを結成し、1950年代〜1960年代にかけて活躍した。後の曲紹介でもう少し詳しく書きたい。

 

曲紹介

サリー・マーティンは活動期間は長いものの、残っている音源や映像は録音時が比較的新しいものが多い。しかもライブが多く、またいろんなジョイントやグループなど結構収集がつきにくいので、ランキング形式ではなくソロ名義 → グループものといった感じで紹介したいと思う。

 

サリー・マーティン

He’s So Wonderful(1960年代)

これは1960年代のゴスペル・コンヴェンションの映像だろうか。子どもたちのコーラスと掛け合うサリー・マーティンのリード・ヴォーカル。なんというかゴスペルっぽくて、アメリカっぽくもある大勢での合唱シーンだ。後半になるにつれて盛り上がっていくところがとてもカッコいい。彼女の代表曲であるし、僕も好きな曲である。

重要度 3.5
知名度 3.5
ルーツ度 3.5
好み 4.0
総合 3.5

 

 

Little Wooden Church On A Hill(1960年代)

これはゴスペルのスタンダードで、1949年にリリースされたサリー・マーティンにとっての代表曲。映像は1960年代のもの。彼女の音源はこの時期のものが多く、クワイヤのリードをとっているのが象徴的である。

サリー・マーティンでは結構よく出てくるが、ゴスペル系に多いのが、《スライド・ホイッスル》という楽器の音である。聴くとわかるが幽霊が出てくるみたいなヒュルルル〜みたいな音だ。どういった意味で多いのかよくわからないが、正直僕にとっては少し耳障りな音である。

少しぐらいだったらいいんだけど、ここまで使われるちょっとね・・・。

重要度 3.0
知名度 3.5
ルーツ度 3.0
好み 2.0
総合 3.0

 

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